
前の記事では、キャリアカウンセリングを行うときに視点を「自分」から「相手」に切り替えることの重要性をお伝えしました。
この記事では、「相手」に視点を切り替えた後、キャリアカウンセリングを行う際に着目すべきポイントや、キャリアカウンセリングの本質についてお伝えしたいと思います。
キャリアカウンセリングで着目すべきポイント
クライエントにとって有意義なキャリアカウンセリングを行うには、一体に何に着目すれば良いと思いますか・・・?
答えはズバリ、クライエントの「自己概念」です。
『自己概念』という言葉は、キャリアカウンセリングについて学んだことがある方ならおなじみの用語だとは思いますが、これから勉強をしようという方もいらっしゃると思うので、改めて説明すると、
「自己概念」=「自分が自分をどのように捉えているか
ということです。
例えば、大手企業の一般職で庶務的な仕事をしている人がいたとします。
ある人は「毎日言われたことをやるだけの単調なつまらない誰にでもできる仕事」と捉えていたとすると、その人にとっての仕事を通じた自己概念というのは、「そんなつまらない仕事をしているしょうもない私」という自己概念になります。
一方、同じ仕事をしていても「部署の皆さんが気持ち良く仕事ができるようにサポートするすごく重要な仕事、私がいるからこの部署の人は営業の仕事に専念できて、会社の売り上げにも貢献できている。チームを下支えするという重要なミッションを持った大事な仕事」と捉えていたとします。そうすると、その人の自己概念は「とても重要な仕事をしている私」ということになります。
どちらがいい・悪いということではないのですが、自分の捉え方によって、同じ事務の仕事をしているという事実であっても、捉え方が変わってきます。
キャリアカウンセリングの本質
そのためには次の2つのステップが必要だと思っています。
- クライエントの自己概念を把握する
- クライエントの理想の自己概念を一緒に考える
まずはクライエント自身がどのような自己概念を持っているのかを探っていきます。現状がわからないことにはクライエントがどんなふうに変わりたいのか、ということを描きようがありません。
まずは「クライエントはどんな自己概念を持っているのか」、そして「理想の自己概念は何か」ということを一緒に見つけていくという2つのステップが重要であると思います。
使う言葉も「相手」視点で
この記事を読んで頂いてる方は、キャリアカウンセリングについて学んだことがある方がほとんどだと思うので、「自己概念」という言葉に馴染みがある方も多いと思います。
しかし、キャリアカウンセリングを受けるクライエントの多くは「自己概念」という言葉は耳慣れない言葉でしょう。
「セルフイメージ」という言葉に置き換えると理解していただけることもあると思いますが、相手に応じて使う言葉を選ぶことも大切です。
キャリア理論だからキャリアの用語を使わなければいけない、というのはキャリアコンサルタントの思い込みです。
ので、クライアント側に立ちわかりやすい言葉に言い換えて解説することもとても大事です。ぜひ意識していただけたらと思います。
まとめ
この記事のまとめです。
- クライエントの自己概念を把握する
- クライエントの理想の自己概念を一緒に考える
自己概念に着目したカウンセリング、意識してみていただけたらと思います。


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